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自分のPCでどのモデルが動く?

基準日: 2026-08-26

「このモデル、私のPCで動くの?」を判断するための初心者向けガイドです。まずはGPUのVRAM容量を確認し、次にモデルの量子化サイズ、RAM、コンテキスト長を見ていけば、おおよその判断ができます。

先に結論
NVIDIAなどの専用GPUを使う場合、まずVRAM容量を見るのが一番簡単です。
ただし「モデルファイルがVRAMより小さい=必ず全部GPUに入る」という意味ではありません。モデル本体以外にもKVキャッシュや計算用バッファが必要なので、少し余裕を残すのが安全です。

まず、自分のVRAMを確認しよう

Windows

タスク マネージャー → パフォーマンス → GPU → 専用GPUメモリを確認します。たとえば「専用GPUメモリ 16.0 GB」と表示されれば、VRAM 16GB級です。

NVIDIA GPU

コマンドプロンプトやPowerShellで nvidia-smi を実行すると、GPU名とVRAM容量を確認できます。

Apple Silicon

MacのMシリーズはCPUとGPUが統合メモリを共有します。32GB搭載Macなら「GPU専用32GB」ではなく、macOSや他のアプリも含めて32GBを共有するため、モデルには全容量を使えません。

VRAM別:ざっくり何が動く?

以下はGGUFのQ4前後を中心にした実用目安です。モデルの構造、画像入力の有無、コンテキスト長、ランタイムによって必要量は変わります。

VRAM 8GB

入門向け

7B〜8B級のQ4が扱いやすいゾーンです。12B級も強めの量子化や一部RAMへのオフロードで動かせる場合がありますが、速度やコンテキスト長に妥協が必要です。

おすすめ方針:小型モデルのQ4/Q5、コンテキスト4K〜8K程度から。

VRAM 12GB

かなり遊べる

10B〜14B級のQ4が現実的です。小型モデルならQ5/Q8も選びやすくなります。20B級はQ4でも全GPU搭載は厳しいことが多く、RAM併用向けです。

おすすめ方針:12B前後を中心に、品質重視ならQ5も検討。

VRAM 16GB

人気の実用帯

12B〜20B級が強いゾーンです。GoogleはGemma 4 12Bを16GB VRAM/統合メモリでローカル実行できるサイズとして案内しています。OpenAIのgpt-oss-20bも16GBメモリでの動作を公式に想定しています。

Qwen3.8 27BのQ4は約17〜19GB級なので、16GB VRAMへ完全に載せるより、RAMへの一部オフロードを使う構成が現実的です。

VRAM 24GB

27B〜32B級が本命

20B〜32B級のQ4がかなり現実的になります。Qwen3.8 27BのQ4系はおおむね16〜19GB台のGGUFがあり、中程度のコンテキストを含めても24GB級GPUで扱いやすいサイズです。

ただし30B級MoEでも、量子化方式によって25GBを超えることがあるため、「30Bなら必ず24GBに入る」とは限りません。

VRAM 32GB

大型ローカルAI

30B級を高めの量子化で扱いやすいゾーンです。Nemotron 3.5 Lightning 30B A3Bには20GB台前半〜半ばの4bit GGUFがあり、RTX 5090級の32GB GPUは代表的なローカル実行環境の一つです。

27B級ならQ5/Q6も視野に入り、コンテキスト長にも余裕を持たせやすくなります。

VRAM 48GB

ワークステーション級

40B〜50B級Q4や、30B級の高品質量子化が扱いやすくなります。70B級Q4も構成次第で射程に入りますが、長いコンテキストを使うと余裕がなくなりやすいため、64GB級や複数GPUの方が安心です。

VRAM 64GB以上

70B級

70B級Q4を現実的に扱える領域です。大きなコンテキスト、Q5以上、画像モデルなどを使うほど追加メモリが必要になります。

80GB級

データセンター級

単一80GB GPUでは、OpenAIがgpt-oss-120bを動かせる構成として公式に案内しています。一般家庭向けというより、H100/A100級や大型ワークステーションの世界です。

おすすめモデルの具体例

Gemma 4 12B

16GB級

Googleが16GB VRAMまたは統合メモリでのローカル利用を明示。画像・音声も扱えるため、16GB級PCの分かりやすい基準モデルです。

gpt-oss-20b

16GB級

OpenAIが16GBメモリで動作可能と案内。ネイティブMXFP4量子化で、推論やツール利用を重視するモデルです。

Qwen3.8 27B Q4

24GB推奨

Q4系GGUFは約16〜19GB台。16GBでもRAM併用なら動かせますが、24GB級GPUの方が余裕があります。

Nemotron 3.5 Lightning

32GB級

30B A3BのMoEモデル。4bit GGUFは20GB台のものがあり、RTX 5090級はNVIDIAが紹介するローカル環境の一つです。

gpt-oss-120b

80GB級

OpenAI公式では単一80GB GPUでの実行を想定。家庭用GPUを大きく超えるサイズです。

量子化はどれを選べばいい?

Q4

迷ったらまずここ。容量と品質のバランスが良く、ローカルLLMで最も使いやすい選択肢の一つです。

Q5 / Q6

VRAM/RAMに余裕があるなら候補。Q4より大きくなりますが、品質をなるべく維持したい場合に向きます。

Q8

かなり大きい代わりに高品質。VRAMが十分あるモデルや、品質優先の用途向けです。

Q2 / Q3

どうしてもメモリに収めたいときの選択肢。サイズは減りますが、品質低下が目立ちやすいため、最初の選択にはあまりおすすめしません。

なぜ「モデルファイルのサイズ」だけでは判断できない?

推論時のメモリには大きく分けて、モデルの重み、会話履歴を保持するKVキャッシュ、一時的な計算バッファなどがあります。llama.cppでも、モデル本体とは別にKVキャッシュとcompute bufferが確保されます。

そのため、たとえば18GBのGGUFを24GB GPUへ載せる場合、「6GB余るから必ず大丈夫」とは限りません。画像入力や長いコンテキストを使う場合は追加メモリが増えます。

コンテキスト長を増やすとメモリも増える

コンテキスト長は、AIが一度に覚えておける文章量のようなものです。4K、8K、32K、128Kなどがあります。

長くするほどKVキャッシュが大きくなり、VRAM/RAMを多く使います。モデルがギリギリしか入らないときは、まずコンテキスト長を短くするのが定番の対処法です。

VRAMに入りきらなくても動かせる?

はい。 llama.cppやLM Studioでは、モデルの一部をGPU、一部をCPU/RAMで処理する「GPUオフロード」が使えます。

たとえば16GB GPUで18GB級のモデルを使うこと自体は可能です。ただし全てをGPUに載せた場合より遅くなるため、快適性はRAM速度やCPU性能にも左右されます。

RAMはどのくらい必要?

RAM 16GB

小型モデル中心。OSやブラウザも使うため余裕は少なめです。

RAM 32GB

ローカルLLM入門〜16GB GPU構成との組み合わせで扱いやすい容量。

RAM 64GB

24〜32GB GPUで大型モデルを部分オフロードしたり、複数モデルを扱う場合に便利。

RAM 128GB以上

GPUに収まらない大型モデルやCPU推論、巨大GGUFを試す上級者向け。

LM Studioならロード前に見積もれる

LM StudioのCLIでは、モデルを実際にロードせずに必要メモリを推定できます。

lms load --estimate-only <model_key>

コンテキスト長やGPUオフロード設定も含めて推定できるので、「このモデルをダウンロードしたけど入るか不安」という場合に便利です。

初心者向けの選び方

① 自分のVRAM容量を確認
↓
② そのVRAM帯より少し小さいQ4モデルを選ぶ
↓
③ コンテキストは4K〜8K程度から始める
↓
④ 余裕があればQ5や長いコンテキストへ上げる

早見:最初のおすすめ

8GB → 7B/8B Q4
12GB → 10B〜14B Q4
16GB → 12B〜20B級。Gemma 4 12B / gpt-oss-20b
24GB → 27B〜32B Q4。Qwen3.8 27Bが候補
32GB → 30B級をより余裕を持って。Nemotron 3.5 Lightningなど
64GB+ → 70B級Q4
80GB → gpt-oss-120b級

公式・参考情報

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